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りんごりくんの引越し総研
Research Institute of Moving

■加熱する引越し難民問題、2021年はどうなる?
「引越し難民」とは、引越しの需要に対して引越しの供給が間に合わず「引っ越したいけれど引っ越しができない」人のことを指します。
ここ数年加熱気味のこの引越し難民問題について、例年同様、2021年の引越しシーズンがどうなるかについて考察しました。
2021年は2020年同様、コロナウィルス感染症の拡大の影響を受けることが予想されており、2021年東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県に発令された緊急事態宣言の影響も想定されます。


■結論:「引越難民問題はやや緩和する」
需要と供給それぞれの状況を紐解き、需給バランスにおいて需要過多がどれくらい強く発生するかを予測します。
需要と供給それぞれ減少。その減少幅の大小はあるものの均衡しており、前年と同程度もしくはやや緩和する状況ではないかと考えます。
2021年はコロナウィルス感染症の拡大により引越し需要に多少の抑制があると推測します。しかしまったくの手探りの状態であった昨年と比べると、今年は「コロナへの慣れ」があり、昨年ほどの混乱や強力な自粛・先送りはないと思われます。ただし緊急事態宣言が発令されたり、感染状況が悪化した都道府県では異動の規制が入る可能性があり、局所的な影響があるでしょう。


■需要側について
主に3月、4月に需要が増える引越しについて分解し状況を考察します。

1.新築入居→微減
・マンション供給戸数の減少により、引越需要は微減する
・微減はコロナの影響もあるが、ここ数年続く市況でもある

2.新就職→ほぼ変わらない
・高卒新卒:コロナによる就職環境の変化で、就職を見送って進学する生徒が増えている。しかしその母数は少ないため、全体に与える影響も少ない
・大卒新卒:求人倍率は下がっているものの、内定率は昨年水準程度になると予測。大きな変化はない

3.新入学→減る
・大学の授業はオンラインと対面を合わせた形態となっており、通学日数が減ることである程度通学時間が長くても実家から通う学生が増える。そのため引越し件数が減ると予想される
・入学式が分散実施やオンラインになる可能性があり、時期をずらして引越し(GW明け)となる可能性がある

4.転勤→減る
・個人より企業の方が、コロナに対して慎重に行動を判断する
・2020年9月の転勤需要は昨年より減少していると見受けられ、2021年3月の転勤も減るのではないかと予想する

5.不動産賃貸契約の更新に伴う引越し→変わらない
・「コロナへの慣れ」から、個人引越しに与えるコロナの影響は限定的と予想


■供給側について
業界内、周辺業界ではどのような変化があり、供給にどのような影響を与えるでしょうか?

1.人手不足の問題→悪化
・コロナウィルス感染症拡大により、EC利用が増加。宅配需要が増加している
・もともと物流と引越しを兼業している中小事業者は、より物流(宅配)に事業の軸足を移している

2.価格高騰→緩和
・コロナで業績を下げた中小引越し事業者は、この3月4月が正念場となる
・価格を上げて受注するよりも、とにかく引越し受注件数を増やしたい
・件数重視となるため、季節需要に伴う価格上昇はあるものの、例年に見られるような著しい上昇はないと予想される
・大手引越し会社が得意とする「新築マンションの入居」「転勤」が減少するため、大手引越し会社が一般引越し客の獲得に乗り出してくる可能性がある
・引越し会社各社の顧客獲得競争が激しくなり、やはり受注件数を重視するため、価格の高騰は免れる


■2021年3月、4月の引越しカレンダーはこうなる
このような状況を加味して、2021年3月、4月の料金カレンダーを作成しました。引越し日を決める際にご参考ください。
2021年3月4月カレンダー


■引越し予約はお早めに
引越し難民問題は緩和されはするものの、3月・4月は引越し需要のピークであることにはかわりません。賢く引越しをするためにも、引越し予約は早目にされることをおすすめします。

ネットで確定料金表示&引越し予約ができる「ラクニコス」で、あらかじめ料金をチェックしてみるのもよいでしょう。
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